【インタビュー】Google タグマネージャの活用で効果検証の高速化とリソース削減を実現 - エムオーテックス株式会社

エムオーテックス株式会社
(写真左からエムオーテックス坂本氏と藤田氏。右は弊社コンサルタントの長岡・實川。)

Google アナリティクスだけでなく、広告タグをはじめとしたタグや効果検証用のスクリプトも一元管理できる「Google タグマネージャ」。特に広告展開する企業のネットマーケティングにおいては、作業を効率化できる必須ツールとも言われています。

ただ、タグマネージャの導入により作業効率が上がるとはいえ、実際にどの程度の導入メリットが得られるのかは使ってみないとわからない部分も多いもの。

そこで今回は、企業向けセキュリティソフトとして11年連続シェアNo.1の「LanScope Cat(ランスコープキャット)」をはじめとした「LanScope(ランスコープ)」シリーズを開発販売する「MOTEX(エムオーテックス)株式会社」の坂本琴音氏と藤田幸氏に、タグマネージャの導入実例についてお話を伺いました。

主なプロジェクトメンバー
エムオーテックス株式会社
企画広報部 副部長 坂本 琴音 様
企画広報部 企画広報課グループ長 藤田 幸 様

ナイル株式会社 Webコンサルティング事業部
コンサルタント 長岡 修平
コンサルタント 實川 節朗
アナリスト   伊佐敷 一裕

10サイトを2名で管理するWeb運用チームの課題とは

――主にどのようなサービスを展開されている会社なのでしょうか?

自社で開発した企業向けセキュリティソフトを取り扱っています。メインとなるのは「LanScope Cat(ランスコープキャット)」と「LanScope An(ランスコープアン)」の2種。「LanScope Cat」はパソコン向けで、いつ誰がどのような行動をとったかを管理したり、USBでの持ち出しを禁止したりと、内部から情報の持ち出しができないよう管理できます。そのほか、不正なWebサイトへのアクセス制限など、資産管理とセキュリティ対策が行えます。

同じく資産管理とセキュリティ対策ソフトである「LanScope An」はスマートフォンなどスマートデバイス向けの製品で、端末ごとに位置情報を管理する機能などもついています。

LanScope Cat

――Webサイトはどのような運用をされていますか?

経営企画本部にある企画広報部門として、プロモーションの全般を担う部隊の中にWebチームがあります。サイトを使ったマーケティング活動を中心に、アクティブなサイトだけで6サイト。更新をそこまでかけていないものも含めると10サイトほどを運用しています。とくにここ数年はWebプロモーションに力を入れていて、情報発信も自社サイトが中心となってきていますね。

――担当者の人数や役割分担などはどのようにされているのでしょうか?

Webチームのメンバーは2名です。新規のお客様向けのサイトと、既存のお客様向けである保守サービスサイトをそれぞれ1名ずつで担当しています。

――業務におけるミッションはどのようなものですか?

大きく分けると2つあります。ひとつは販売につながるリード獲得や、セキュリティに対する興味をより高めていくような動きです。もうひとつは、弊社やランスコープシリーズの商品を知っていただけるよう、認知度を高める活動になります。

弊社のサービスはBtoB向けの商材として展開しているので、一般のかたには接する機会がありません。そのため、2年前にオウンドメディアを立ち上げて、セキュリティをわかりやすく伝えるサイトも運営しています。そこでは商品のPRを一切行わず、「情報漏洩の事故が頻発しているのは、他人事ではないんですよ」とか、「具体的にはこういうことに注意しましょう」など、学生の方などにも興味を持っていただけるよう身近な情報を発信しています。

――Google タグマネージャの導入前、サイト運用にあたってどのような課題がありましたか?

運用しているサイトの数が10サイトあることに対し担当メンバーが2人しかいないので、慢性的なリソース不足は感じていました。さらに、製品リリースのキャンペーンなどが入ると非常に短いスパンで新規サイトやオウンドメディアを立ち上げることもあって、そうなると制作業務がかなりの比重を占めることになります。公開に向けた作業が最優先事項になることで効果分析やSEO対策が後手に回ってしまうなど、リソースの配分が難しかったですね。

写真奥、右から藤田氏と坂本氏。手前左は弊社コンサルタントの長岡修平。
写真奥、右から藤田氏と坂本氏。手前左は弊社コンサルタントの長岡修平。

Google タグマネージャの導入は改善に向けたチャレンジの1歩目

――ナイルのコンサルティングやGoogle タグマネージャ設定支援サービスを導入された経緯を教えてください。

リソース配分の課題に対し、発生するタスクに影響されず運用に必要な施策が回るようにするために、社外のパートナーさんと協力体制を組む方向性を考え始めていたんです。そんなとき、もともとSEOで一緒にお仕事をさせていただいていたナイルさんに弊社の状況をお話する機会があり、「こういったソリューションがありますよ」とご紹介を受けました。

ちょうどWeb広告の運用を積極的に開始したタイミングで、計測のためのタグの設置をすべて手動で管理していたのですが、そこの負荷が減ると聞いて、まず「タグマネジメント」に興味を持ちました。SEO以外にも、分析だったりオウンドメディアの運営だったり、弊社の課題をトータルでコンサルティングしていただけることも判断材料として大きかったですね。

――リソース以外で課題に感じていたのは、具体的にどのような部分ですか?

多くのサイトを展開しているうえに、それぞれが役割の異なるサイトのためSEOだけに特化すればいいといった施策運用方針ではありません。なので、それらをどう最適化していくかが大きな課題でした。たとえば、効果検証にしてもまず時間が取れない。さらに分析をしたくても、どの目的に対してはどの数字をどう見るべきなのかといった経験が社内に足りないこともあって、プロの方の意見を聞きながら実施していきたいと感じていました。

あと、私たち企画広報部としても新しいことにもチャレンジしてもっと上を目指したいという思いがあり、加えて会社自体も理解があって恵まれた環境なのに、現場のリソース状況としてなかなかそこまで手が回らないというのがもどかしいという点もありました。

――広告やマーケティング施策はどのように展開していますか?

マーケティング施策としては、Webサイトでリードを獲得するために、サイト内のさまざまな場所で見積もりや資料請求のフォームを展開しています。その獲得数を増やすという目的で、Webの広告配信にも積極的に取り組んでいます。リスティング広告やディスプレイ広告、DSP広告、フェイスブックやツイッターと言ったSNS系の広告というのも、タイミングに応じて組み合わせながら活用しています。それらはリード獲得という目的のために実施する場合もあれば、リリースのタイミングで立ち上げた特設サイトからサービスや製品情報を持ち帰ってもらうなど、認知向上の目的も含めたWeb上での接触を増やすという意味で取り組みをおこなうこともあります。

サイトの管理・運用だけではなく、広報としての企業PRでも活躍する坂本氏。
サイトの管理・運用だけではなく、広報としての企業PRでも活躍する坂本氏。

――タグマネジメントや分析への意識が高まったのはどのような背景からですか?

「LanScope Cat」に関しては、2~3年で2回、サイトの大幅なリニューアルを行いました。そこでわかったのは、「リニューアルして終わり、じゃない」ということでした。いくら綺麗にしても、お客様がサイトをどう見て、どこでつまずいているのかなどの分析を深めて改善していかないとダメなんだって。そこの課題に対して、自分たちで試行錯誤するよりもプロのかたに入っていただいたほうがいいという社内の意識は大きかったですね。

リソースの貢献ももちろんですが、ナイルさんはただ導入して終わりではなく、すごく丁寧に解説などをしてくださるし、そもそも私たちでは発想すら生まれないところや、計測をとれると思っていなかった部分に関して、「こういうこともできますけどやってみますか?」というお話をすごくたくさんいただけたので、それによって見る指標が変わってきたというのもあります。

――上司の導入許可はどのようにとられましたか?

タグ管理の大変さや業務の多さなど、「Webは大変」と社内で周知されていたので、「この部分に関してはパートナー組んでやったほうがいいと思う」と話をしたら、普通に理解を示してもらえました。でも、あまりにもすんなり進み過ぎて覚えていないんです(笑)。

――日ごろから上司のかたに理解されていたんですね。

それはもう、目に見えて大変でしたから(笑)。ただ、やっぱり作戦は立てましたよ。タグマネージャだけを部分的に話しても専門性が大きすぎて理解してもらうのが難しいと思ったので、分析やオウンドメディアなど社内の課題に関する解決もできると、トータルで提案しました。タグの管理も、オウンドメディアの運営も、サイト制作も、本来ならそれぞれ専門家がいらっしゃるくらい複雑で専門性の高い分野ですよね。それをひとりの担当で、すべてにおいての知見を深めるとなると限度があります。でも、メーカーのWeb担当者としては、それら全般を網羅して、ある程度はわかっておかなければなりません。そのためにも、「部分的にはプロフェッショナルのかたから深いご意見をいただいたほうがいい」と。

知識的な部分も含めて、社内的にすでに重要性を理解してくれていたので、グラウンドとしても恵まれていた部分もあるかとは思います。

タグマネ導入で外注なら1週間の作業工数が社内で小一時間に圧縮

――ナイルのコンサルティングやタグマネージャ設定支援で、どのような点が改善されたと感じますか?

タグマネージャを導入する前は、広告運用で発生するタグの管理で、いろいろなところに分かれているページ一つひとつにタグを1個ずつ埋めて、本番サイトで問 題が出ないか検証するということを細かくやっていました。それでも漏れが出てしまったり、ちゃんとデータが取れていなかったりということがたまにあって、更新する際はドキドキしていましたね(笑)。

それに、外部のパートナーさんと更新履歴を共有するのも大変でした。各社さまでご提案いただいているタグに関しても、どこの会社のタグで、どこに埋めていて、何のためのモノかといった履歴を管理するシートを別に作成するなど、付随する作業も結構多かったんです。

でも、タグマネージャを導入したことで、これは何のためのタグでいつからやっているかなどがプレビューするだけで一目瞭然になり、それひとつで管理ができるようになりました。タグの追加や変更がものすごく簡単にできるので、外部に依頼していた調整も自社でまかなえるようになり、実施開始までのスケジュールが短縮できたのは大きいです。

現場のモチベーションとしても「これくらい簡単にできるなら、どんどん実施しよう!」と前向きになれましたし、タグの設定が簡単になったことで人為的なミスが減り、結果として計測の精度もすごく高まったと思います。

――広告運用などの作業工数の変化はありましたか?

はい。タグの管理がすごくラクになって、工数もかなり削減されました。自社内で完結できるからスピード感のある対応ができますし、今まで外注のシステム業者さんに依頼すると1週間かかることもあった設定を担当者が小一時間で終わらせられるなど、負荷が大幅に減りました。

前職がデザイナーの藤田氏。企画から制作、解析と一連のPDCAサイクルに手応えを感じている。
前職がデザイナーの藤田氏。企画から制作、解析と一連のPDCAサイクルに手応えを感じている。

――分析に関してはいかがですか?

効果測定で導入の成果を実感しています。導入前もアナリティクスは社内アカウントを持っていたし、確認もしていたのですが、実は使いこなせていなかったことを導入してから痛感しました。「少しカスタムしたらこういう情報もとれるのか!」とか、「この数値を見れば課題をこういう風に理解できるんだ!」というところをナイルさんから教えていただけたのはすごく大きな成果だったと思います。

――現在、どのような分析をおこなって、どう活用されていますか?

ダウンロード数やメルマガ経由での流入をちゃんと計測できるようになったので、ご提案いただいたパラメーター管理のルール作りを実際にやってみようという動きになっています。 例えばメルマガは、パラメーターを付与することで施策の反応がどれくらいあるのか目に見えてわかるので、連携している部門など現場のメンバーと意見交換をして運用できるようになり、すごく変化しました。

サイトを運営しているメンバーしかわからない状態より、活用できる現場の人たちも知っておいたほうがいい情報はたくさんありますし、実際にマーケティング活動をする人はWebチーム以外にもたくさんいるので、社内で情報をフィードバックしてくのはすごく重要だと感じています。ただ「サイトにこれくらいアクセスがありました」という漠然とした情報より、細かい分析結果を提示したほうが関わっているメンバーにとっても受け取りやすく、展開の見通しも立てやすいと思います。

まだ一部でしか適用できていないので、もっと横に展開して、社内で「Webってこんな活用ができるんだ」というのを知ってもらうことも私たちの重要な役割かな、と思っています。

――タグマネージャの導入前には予想していなかった効果やメリットはありましたか?

正直なところ、導入前は工数を削減するためだけのモノという頭しかなかったんです(笑)。煩雑化している広告タグの管理という側面だけで捉えていたんですけど、アナリティクスで取得できる情報が格段に広く深くなったのは想定以上の効果でしたね。

10,000社以上が導入する「LanScope(ランスコープ)」シリーズは業界をリードする存在。
10,000社以上が導入する「LanScope(ランスコープ)」シリーズは業界をリードする存在。

チームの成長が会社の成長に貢献できるフェーズに

――今後どのような展開が望めますか?

ナイルさんからはすでにたくさんのご提案をいただき、「こうしたらいいな」という方向性がチーム内にもたくさん見えてきて、今は社内で一つひとつ検討している状況です。宿題をたくさんいただいたというか(笑)。それを前提に次のフェーズが何かと考えれば、実際にやってみて、その結果を検証するサイクルをつくることだと思います。

メーカーのWeb担当者として運用のノウハウを持っているのはすごく大きいと思いますし、今後は会社としてもWebマーケティングをさらに積極活用していきたいと考えている部分です。なので、担当者である私たちがきちんとサイトの施策と成果を理解して運用できる人間であるということは、会社にとってもすごくメリットのあることなんじゃないかと思います。

幸いにも私たちは新しい分野へのチャレンジに理解を示してもらえる社内環境にいますので、これから直面するであろう新しい課題にも積極的に挑戦しつつ、いいお付き合いができているパートナーさんとも「ノウハウを盗ませていただきます!」くらいの感じで一緒に取り組むことで、少ないメンバーでも大きな成果を生み出せる施策を実行できる担当者になりたいですね。個人の目標でもありますし、会社の成長にもつながると思っています。

――では最後に、今後ナイルに期待したいことを教えてください。

ナイルさんは知識がすごく豊富で、的確な意見をいただけるところに絶対的な信頼をおいています。自社で試された経験に基づいたノウハウをお話いただけるので、弊社でも活かせる部分が多く説得力もあります。そのような会社さんがパートナーでいてくれるのはすごく心強いです。

多岐にわたる分野でそれぞれ専門家がたくさんいらっしゃり、Webマーケティングの最前線で改善・運用に取り組まれている会社さんだと思っているので、これからも引き続きどんどん積極的にチャレンジした提案をいただきたいですね。

取材を終えて

エムオーテックス様とは数年のお付き合いですが、今回のようなタグマネジメントの必要性が最初からあったわけではありません。社内体制や営業事情が変化す る中で生じた課題に対して、タグマネジメントの見直しが効果的と判断してご提案させていただきました。 Google タグマネージャの導入により業務の効率化や分析範囲の拡大を実現できたことで、当社のコンサルティングもこれまで以上に踏み込んだご提案が可能になりまし た。 次のフェイズに進む中でこれからも新しい企業規模の課題が出てくると思いますが、エムオーテックス様の成長を加速させられるようコンサルティング範囲を拡 大し、よりチャレンジしたご提案をさせていただきます。

ナイル株式会社について

自社のWeb運用ノウハウやSEO技術を強みとし、コンテンツマーケティングや分析など、Webサイトの総合的なROIを改善コンサルティングを展開しています。Webサービスを得意とする企業ならではのコンサルティングで、企業様のWebビジネス成長を支援いたします。

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